階段ささら桁 計算機

蹴上げ、踏み面、桁の全長、切断角度、残存のど厚(強度)、必要木材寸法を建築基準法とエルゴノミクスに基づき正確に算出します。

入力寸法

下階の仕上り床面から上階の仕上り床面までの垂直高さ
1段あたりの理想の高さ(住宅基準:18〜20cm程度)
階段板の有効水平奥行き(基準:25cm以上推奨)
階段の全幅(一般住宅:75〜90cm以上)
踏板材の板厚(標準:30〜40mm)
蹴込み板から前に飛び出る寸法(通常:20〜30mm)
切り欠き加工前の製材原板の幅(2×12材等)
たわみ防止のため芯々間隔40cm以内を推奨
階段が占有できる床の最大寸法(任意)
適合性を確認する法規を選択

計算結果(ささら桁寸法)

寸法を入力して「ささら桁を計算する」をクリックしてください。

ささら桁インタラクティブ墨付け図

桁・勾配線
踏板・段鼻
蹴込み
全体寸法
段高・歩幅
角度・切断線

標準階段プリセット

クリックすると寸法が自動入力されます。

階段ささら桁(ストリンガー)とは?

ささら桁(英語:Stair Stringer)とは、階段の踏板および蹴込み板を支持するために、ノコギリの歯状に切り欠いた斜めの主要構造部材です。

階段寸法の計算公式

大工・建築技術者が用いる階段設計の基本式。

段数(蹴上げ数)の計算

段数 = 全高 ÷ 目標蹴上げ高さ

全高を希望する蹴上げ寸法(18〜20cm)で割り、四捨五入して整数とします。

正確な蹴上げ高さ

実蹴上げ = 全高 ÷ 段数

すべての階段の高さを1mmの狂いもなく完全に均等化します。

踏み面数の計算

踏み面数 = 段数 − 1

上階の床面が最上段を兼ねるため、踏み面数は段数より常に1つ少なくなります。

水平全幅(全ラン)

全ラン = 踏み面数 × 踏み面寸法

階段が床に占有する水平方向の全長です。

桁の斜長(ピタゴラスの定理)

桁長さ = √(全高² + 水平全幅²)

端部の斜め切断ロスを見込み、計算値より30〜45cm長い材料を購入してください。

階段の傾斜勾配角度

勾配角 = arctan(全高 ÷ 水平全幅)

一般住宅で最も歩きやすい角度は30°〜37°です。

歩幅の快適性公式(ブロンデル則)

2 × 蹴上げ + 踏み面 = 60〜65cm(理想:63cm)

人間の平均歩幅に合わせた、疲れにくく安全な昇降を実現する基準です。

ささら桁の墨付けと加工手順

差金(さしがね)とストッパー金具を用いた正確な墨付け・切り欠き手順。

1

全高の正確な測定

レーザー墨出し器で仕上げ床間の高低差を正確に測定します。

2

段数の決定

全高を18cm前後で割り、最適な段数を決めます。

3

均等寸法の算出

全高を段数で割り、厳密な蹴上げ高さを割り出します。

4

踏み面の確定

歩幅の公式を満たすよう25cm以上の踏み面を設定します。

5

設置スペースの確認

水平全幅が階段室の開口部に収まるか検証します。

6

必要材長の算出

斜辺長を計算し、十分な長さの木材を準備します。

7

良質材の選定

切り欠き部に節がない2×12(約38×286mm)構造材を選択します。

8

差金のストッパー固定

差金の長手と短手に踏み面と蹴上げ寸法のストッパーを固定します。

9

1段目の墨付け

木材の上端に合わせて差金を当て、最初の段をケガきます。

10

連続墨付け

前の交点に合わせて差金を順次スライドさせ、全段を墨付けします。

11

上部垂直カット墨

上階の梁・胴差に接する垂直面を墨付けします。

12

最下段の厚み差し引き

最下段の底辺を踏板の厚み分だけカットします(最下段が高くなるのを防ぐため)。

13

のど厚(耐力部)の確認

切り欠き奥から背板までの厚みが89mm以上あることを確認します。

14

丸鋸と手鋸での切断

丸鋸で切り込みを入れ、隅角部は手鋸で丁寧に切り離します。

15

現物合わせと複製

1本目を仮設置して確認後、型板にして残りの桁を加工します。

ささら桁に必要な木材の規格寸法

切り欠き加工後に残る「のど厚」が階段全体の耐荷重と安全性を決定します。

呼称寸法 実寸幅 用途 最大切欠き深さ
2×8(ツーバイエイト) 184 mm 低段差の屋外ステップのみ 95 mm
2×10(ツーバイテン) 235 mm 小さな補助階段や小屋裏階段 145 mm
2×12(ツーバイトゥエルブ) 推奨 286 mm 標準的な住宅本階段の必須寸法 195 mm

*安全確保のため必要な最小のど厚:89 mm以上

階段ささら桁計算の仕組み

高低差の割り出しから狂いのない切断墨付けまで。

01

レベル測定

レーザーレベルで仕上げ床面間の寸法を実測。

02

均等割り付け

誤差ゼロ:全段完全に均等な蹴上げに設定。

03

人間工学

2R + T = 60〜65cmで自然で疲れにくい段差を確保。

04

足元の調整

最下段を踏板の厚み分だけ下部でカット調整。

建築基準法と木材規格比較

住宅および公共建築における階段設計基準の比較。

各国の階段法規基準

規格・規準 最大蹴上げ 最小踏み面 最小有効幅 最小のど厚
IRC Residential 7.75" (196 mm) 10.0" (254 mm) 36" (914 mm) 3.5" (89 mm)
IBC Commercial 7.00" (178 mm) 11.0" (279 mm) 44" (1118 mm) 3.5" (89 mm)
OBC Canada 8.25" (210 mm) 8.25" (210 mm) 33.5" (860 mm) 3.5" (89 mm)
UK Approved Doc K 8.66" (220 mm) 8.66" (220 mm) 31.5" (800 mm) 3.5" (89 mm)

木材規格とのど厚耐力

木材規格 実寸幅 切欠き深さ 残存のど厚 適合評価
2×8 7.25" (184 mm) ~3.75" (95 mm) 3.5" (89 mm) 限界・非推奨
2×10 9.25" (235 mm) ~5.75" (146 mm) 3.5"–4.0" (89–102 mm) 限界・非推奨
2×12 11.25" (286 mm) ~7.75" (197 mm) 5.0"+ (127+ mm) 完全適合・推奨

階段ささら桁の種類と工法

  • 切り欠きささら桁(オープンストリンガー): 木材をノコギリ歯状にカットして踏板を載せる最も一般的な工法。
  • 側桁掘り込み階段(クローズドストリンガー): 木材を切断せず、内側に溝を掘って踏板を落とし込む美しい工法。
  • 外側オープン桁: 側面から階段の段差が見える開放的でモダンなスタイル。
  • 化粧側板付き桁: 切り欠き桁の外側に平らな化粧側板を取り付けて隙間を隠す工法。

階段側桁(ささら桁)に関するよくある質問

階段側桁の寸法計算、建築基準法、木材の刻み加工に関する疑問にお答えします。

階段の側桁(ささら桁)とは何ですか?

側桁(ささら桁)とは、階段の踏み板と蹴込み板を下から支える斜めの構造部材です。

側桁の長さはどのように計算しますか?

三平方の定理で算出します:側桁長さ = √(全高² + 全長²)。

蹴上げと踏み面の理想的な寸法は?

一般的な住宅基準では、蹴上げは最大196 mm(7.75インチ)、踏み面は最小254 mm(10インチ)です。

刻み後の側桁の有効残幅(スロート)の最小値は?

建築基準により、構造強度を確保するため最低89 mm(3.5インチ)の無垢材残幅が必要です。

階段には何本の側桁が必要ですか?

幅90 cmまでの階段では、芯々間隔40 cm以内で最低3本の側桁を設置します。

最下部の切り欠きから踏み板の厚みを差し引く理由は?

踏み板の厚みを差し引くことで、最初の1段目と上段の蹴上げ高さを完全に一致させます。

側桁に最適な木材の規格サイズは?

段の刻み加工後も89 mmの有効残幅を確保できる2×12材が標準規格です。